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2016年投資実績から考えるTencentの未来

2017.02.7
Category: 翻訳記事
タグ: ,
執筆者/編集担当者: arata

中国テック企業内で時価総額No1企業Tencent

2016年にAlibabaを抜いて、
Tencent(※1)は中国のテック企業の中で
時価総額が一番高い企業になりました。
 
参考記事:
Wechatを抱えるTencent、Alibabaを超えて、中国no1テック企業へ!

 
 
 

Tencentの事業内容

中国のテック企業の中で
時価総額が一番高いTencentは
どんな事業を行っている会社でしょうか?
 
Tencentの事業内容のイメージとして、
 

一般的には、
・SuperCellを中心としたゲーム事業
・WeChatを中心としたSNS&決済関連事業
のイメージが強いかと思います。
現在は、売上の半分以上を
ゲーム事業が生み出しています。
 

ただ、
投資先を含めて、事業全体を眺めてみると
かなり幅広い事業領域をカバーしている事がわかります。

 
 
 

Tencent投資(事業)領域ダイジェスト(2016年)

Tencentは様々な領域に投資をして、
事業領域を広げていっています。
 

やや乱暴なまとめ方ですが、
Tencentの投資(事業)領域を以下のカテゴリーに
大分類してみました。
 

投資(事業)領域の大分類

①ソーシャル(メッセンジャー/コミュニケーション/SNS)系
②決済/マイクロファイナンス/融資系
③配車/シェアリング/予約/マッチング系
④コンテンツ(ゲーム/ヘルスケア/映画音楽等)系
⑤ビックデータ&解析系/AI系
⑥その他
 
 
 

Tencent経済圏

上記の事業領域を全体図として眺めてみると
TencentはTencent経済圏を作るイメージで
事業領域を広げているように見えます。
 
 

Tencent経済圏、4つのポイント

・顧客基盤構築
 ソーシャル系サービスをベースに
 DAUが多いアクティブな顧客基盤を構築。
 物販ビジネスをするにも決済ビジネスをするにも、
 消費者が常日頃から接しているサービスを持つ事は有効。
  
・ARPU向上
 自社が抱えている消費者に対して、
 マッチングやコンテンツ等有料サービスを提供。
 ARPUを上げて自社利益を確保。
 
・データ蓄積
 決済も自社サービス内で提供。
 様々な購買行動を自社サービス内で完結すれば、
 購買ビッグデータの蓄積が可能。
 
・データ分析
 蓄積されたデータを分析。
 ARPU向上に貢献。
 広告事業への活用も可能。
 新サービス検討にも活用。
 
 
 
メッセンジャーアプリをベースに
決済やコンテンツを組み合わせていく戦略は、
LINEのビジネスモデルと共通点が多いと思われます。

 
 
 

数値比較(Tencent対LINE)

ここでTencentがどれだけ巨大な企業であるのか
認識しやすくするために
LINEと数値比較してみたいと思います。
 

MAU:

LINE 2.2億人
WeChat(Tencent) 8.46億人
(約4倍の差)
 

年商:

LINE 1407億円
Tencent(WeChat) 約2.5兆円
(約18倍の差)
 

年間ARPU:

LINE 640円
WeChat(Tencent) 2955円
(約4.6倍の差)
 

時価総額:

LINE 7676億円
Tencent(WeChat) 約28.3兆円
(約36倍の差)
 
(※2)
 
→LINEもすごい企業ですが、このように比較すると、
Tencentのすごさがわかると思います。

 
 
 

①ソーシャル(メッセンジャー/コミュニケーション/SNS)系

ここからは、
それぞれの事業領域で具体的にどこの企業に投資しているのか
代表的な投資先企業を見ていきたいと思います。
 
 

Hike(インド)

テキストチャット、音声チャット、ビデオ通話、
ゲーム、ニュース等を網羅するLINEのようなアプリ。
 
インドのメッセンジャーアプリ市場では
Hikeは市場シェア2位。
(市場シェア1位はWhatsApp)
 
Tencentは、
中国市場でのWeChat成功ノウハウを元に、
インド市場を取ろうとしているのでは?
 
 
 

②決済/マイクロファイナンス/融資系

PayStack(ナイジェリア)

オンライン決済サービス。
 
アフリカ市場、Tencentは、
決済領域を皮切りに取りに行ってますね。
 
Tencentがアフリカ市場におけるソーシャル系事業領域に
どのように切り込んでいくのか今後注目ですね。
 
アフリカでは2013年からTVCMで広告しており、
詳細非公表ながら一定のユーザー数を確保している模様。
(アフリカ市場ではWhatsAppが圧倒的なシェアを確保している模様)

 
 
 

③配車/シェアリング/予約/マッチング系

DidiChuxing(中国)

配車サービス。
 
Alibaba、Apple、Softbank、Tencentから
出資を受けています。
Uber Chinaも買収して飲み込んだ
中国配車サービスのナンバー1企業。
 
 
 

RenRenChe(中国)

中古車販売マッチングプラットフォーム。
CtoCの取引マッチングビジネス領域。
 
 
 

WePiao(中国)

コンサート等のチケット発券サービス。
 
 
 

④コンテンツ(ゲーム/ヘルスケア/映画音楽等)系

SuperCell(フィンランド)

ゲーム。
ソフトバンクから買収。
2016年に大きな話題となった大型ディールでした。
 
 
 

iCarbonX(中国)

AIを使ったヘルスケアサービス。
消費者の各種データを取得して、分析して、
個人個人に合わせたヘルスケアサービスを提案。
 
 
 

⑤ビックデータ&解析系/AI系

ビッグデータ系、AI系の会社にも複数出資しています。
 
 
 

⑥その他

投資会社や教育系の領域にも出資しています。
 
 
 

最後に

これまで、
売上の約半分がゲーム事業から成り立っていたTencent。
 

直近の投資を見てみると、上記のように事業領域を広げており、
ゲームの売上比率が将来徐々に下がり、
ゲーム事業はたくさんある事業のうちの1つとなり、
メイン事業ではなくなる可能性も
あると見ております。
 
 
 

注釈

※1:Tencent
ゲーム大手SuperCell等複数のゲーム会社を
傘下に持つ世界を代表するゲーム会社。
また、中国で1位と2位(世界で4位と5位)の
SNSを保有する中国No1SNSサービス企業。
QQとWeChatは両方ともMAU数が8億以上。
 
・設立
1998年
・代表者
ポニーマー
・事業内容
QQ、WeChat等のサービスを展開。
・売上高
約1028億人民元(約1.69兆円)(2015年12月決算期)
・時価総額
約28.3兆円(2017年2月1日時点)
 
 
 
 
※2:
MAU:
LINEは2016年12月期決算資料より抜粋
WeChatはStatista資料より抜粋
 
売上:
LINEは2016年12月期決算資料より抜粋
WeChatは2015年12月決算数値約1.69兆円に対して直近成長率YoY約150%をかけて暫定算出。
 
時価総額:
LINEは2017年2月時点数値
WeChatは2017年2月1日時点数値
 
 
 
 

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参考記事はこちら
Tencent’s biggest investments this year

「この記事はtechinasia.comの許諾を得て編集/翻訳(抄訳)/執筆しています。」

 

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