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日本企業の中国進出 -『日本企業の中国進出!苦戦事例から学ぶ』

2017.09.13
Category: 執筆記事
タグ:
執筆者/編集担当者: nakajima

はじめに

 
日本企業の中国進出拠点数は、
2011年をピークに
減少または横ばい傾向にあります。
これは新規に進出する企業があれば、
撤退する企業もあるからです。
 
巨大な中国市場と安い労働コストに惹かれ
中国に進出したものの、
日本と中国の文化の違いや
突然の規制変更、
知的財産権の難しさなどの
チャイナリスクに直面し、
拠点を他国に移転したり
戦略を見直す企業が増えています。
 

失敗事例を紹介

 
いくつかの企業の失敗事例を紹介し、
その原因を学んでみましょう。
 
 

【事例1】日本の携帯会社 戦略ミスで全滅

 
2005年に進出した東芝の合弁会社が
中国携帯事業を全面的に停止、
松下電器もGSM携帯の生産と販売を中止。
 
2006年には三菱電機が中国から撤退、
2008年、京セラも売り上げ不振で
中国携帯電話市場から撤退し、
中国に進出した日本の携帯メーカーは
全滅となりました。
 
原因は、日系携帯電話メーカーが
中・高価格帯をターゲットにしたのに対し、
ノキア、モトローラーが低価格帯で
値引き競争を展開し売り上げ増になりました。
 
日系メーカーの敗因の一つは、
プロバイダーに携帯端末の販売を
一任したことですが、
さらに根深い問題が「文化」の違いでした。
 
経営幹部に現地人マネージャーがいないため、
市場対応が鈍く現地化が
遅れたことも要因でした。
 
 

【事例2】ヤマダ電機 社会運動の波

 
中国に3店舗を展開していた
日本最大の家電量販店ヤマダ電機が、
南京に続いて天津からも撤退し
残りは瀋陽のみとなりました。
2013年までに中国で5店舗を展開する計画は
成りませんでした。
 
原因は、尖閣諸島問題などでの
反日感情による不買運動と、
物流システムをうまく構築できなかったことだと
ヤマダ電機は説明しました。
 
 

【事例3】ホンダ 知的財産権の難しさ

 
ホンダの人気SUV車CR-Vに酷似した
中国メーカーの自動車が
2006年11月の北京モーターショーで展示され、
ホンダは、モーターショーの主催者側に
抗議しましたが、
主催者は酷似車の撤去を拒否しました。
 
その後、ホンダは提訴し中国自動車メーカーとの
知的財産権紛争は
8年の歳月をかけて出発点に戻り、
ホンダに有利な方向に向かいました。
中国では何かと問題になる
模倣品問題の例でした。
 
 

【事例4】NTTコム 突然の規制変更

 
NTTコミュニケーションズ(NTTコム)は、
世界で初めて独自資本だけで、
2015年に上海にデータセンターを
設立する事業計画を立てましたが、
中国政府の規制変更によって、
事業展開を撤回せざるを得なくなりました。
 
中国政府は2015年1月に突然
「データセンター事業の運営には免許が必要だ」
と方針を変更しました。
 
「突然ルールを変更する」朝令暮改は
中国では日常茶飯事とも言われ、
このようなリスクは
念頭に置いておく必要があります。
 
 

【事例5】カルビー 株を19円で売却!

 
浙江省杭州市に進出した
スナック菓子のカルビーは
設立後わずか3年で撤退を余儀なくされ、
会社の持ち株51%全てを
合弁相手の中国企業に譲渡しましたが、
その譲渡額は驚きの『1元(19円)』でした。
 
株譲渡の背景は、
売上げが伸びず赤字が続いたためで、
この要因は中国で生産する
「じゃがビー」の値段が中国他社メーカーの
約1.5倍と高価だったことと、
「かっぱえびせん」は中国では競合商品が
多く共に消費者に
支持されなかったことでした。
 
このため、赤字は1年目が500万元、
2年目は4,900万元、
3年目が7,100万元と
年々拡大していきました。
 
わずか1元で持ち株を手放す理由は、
このままでは赤字が累積するばかりなので、
早く見切りをつけた方が得策だと
判断したとみられています。
 
 
 

続出した日本企業の中国撤退

 
以上、5社の苦戦事例を紹介しましたが
2015年には、中国から撤退する大手企業が
目立ちました。
 
パナソニックが液晶テレビの生産停止
エスビー食品はカレールー生産打ち切り
を発表しました。
 
サントリーは青島ビールとの合弁解消、
ホンダが湖北省武漢の新工場構想の
見送りなどがありました。
 
 
 

まとめ

 
日本企業の中国進出が始まってから
多くの企業が進出し、
その拠点数は3万2千拠点以上を数えます。
しかし、進出の裏には多くの企業の撤退があります。
 
撤退の要因は様々ですが
「チャイナリスク」という影に
脅やかされているのも事実です。
 
中国は近い将来人口減少に
転ずると言われており
低コストな労働力で「世界の工場」と呼ばれた
生産拠点としての優位性は低下していますが、
中間層の所得水準のアップで
「世界の市場」としての魅力は高く、
日本企業はチャイナリスクに脅やかされながらも
中国への関心が衰退することはないと思われます。
 
 
 

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