グローバルマーケティング(テクノロジー&広告)のニュースに特化したニュースサービスサイト(βversion)


中国政府がQRコードを使ったモバイル決済の規制強化!


 

はじめに

 
中国人は
あらゆる商品の購入を
モバイルで決済するのが当たり前になっています。
 
このような環境下で
中国のモバイル決済市場は
5.5兆ドル(約619兆円)規模にまで
拡大しています。
 
 
 

モバイル決済運営会社の支払準備金規制

 

個人の資金で金利収入を得るモバイル決済運営会社

 
中国の金融機関は
「いつでも
預金者の払戻し請求に対応できるよう
預金総額に対して
一定割合の支払準備金を確保する」という
規制があります。
 
この規制は
Alipay(支付宝)や WeChatPay(微信支付)などの
モバイル決済プラットフォームを運営する
アリババやテンセントも同様です。
 
中国人民銀行の規定では
社内に留保すべき支払い準備金の比率は
預金総額の20%でした。
 
したがって、運営側は
利用者が預けている金額の
残り80%を金融機関にプールして
金利収入を得ていると
アナリストは分析しています。
 
 

支払準備金の規制強化

 
そんな中、モバイル決済に関する疑惑や
詐欺の多発に対して、
ついに中国政府は規制強化に乗り出しました。
 
そこで中国人民銀行は
2016年12月30日、規制強化策を発表しました。
 
その内容は
「モバイル決済運営会社が
社内に留保すべき支払い準備金の比率を
現状の20%から
50%に引き上げる」という方策でした。
 
この規制は
2017年4月から施行される見通しで、
50%にアップした後も
準備金の比率を段階的に上げる計画で
最終的には「100%」まで上昇させるとしています。
 
 
 

モバイル決済の利用限度額も規制

 

モバイル決済の利用限度額を制限

 
人民銀行は
QRコードを用いた
モバイル決済の利用限度額にも規制を設ける考えです。
 
一日あたりの利用可能な限度額は、
ユーザーのアカウント状況
(本人認証の確実度の高さ)に応じて
 
500元  (約8,600円)
1,000元 (約17,200円)
5,000元 (約86,000円)の
3種類に制限される見通しです。
 
その背景には
QRコード決済に絡む
詐欺事件の多発があります。
 
中国では
市場、レストラン、タクシーなど
あらゆる日常でQRコードが
人々の生活を支えています。
しかし、QRコードを悪用した詐欺事件も増加しています。
 
 

偽のQRコード詐欺 「タクシー」

 
法制日報の報道によると
北京在住の賈さんが
2016年12月
タクシーで駅に向かった時のことです。
 
駅に着いて
助手席の取っ手に貼ってあった
QRコードで支払いを済ませましたが
運転手が「そのシールは
だれがいつ貼ったのか分からない」と言って
現金で払わされました。
 
二重支払いの可能性がありますが
運転手が本当に知らなかったのかは
今となっては定かでないとのことです。
 
 

偽のQRコード詐欺 「モバイク」

 
中国の自転車シェアリングサービス
「モバイク」でも
QRコードを使った詐欺が発生しています。
 
モバイクは、
専用アプリで空いている自転車を見つけ
駐輪場のQRコードをスキャンすれば
ロックが解除されます。
 
詐欺の手口は
駐輪場に偽のQRコードが貼っていて
これを読み込むとフィッシングサイトに飛び
間違って支払いをタップすると
詐欺犯の口座に送金される方法で
この手口に騙される人が増えているそうです。
 
 

大口のQRコード詐欺も!

 
広州市の南部では、
正規のQRコードを偽のコードにすり替えたり、
マルウェアを仕込む手法で
1,450万元(約2億5,000万円)の
盗難事件が発生しています。
 
また、広東省の仏山市でも、
偽のQRコードで
90万元(約1,500万円)を
盗み取った男が逮捕されています。
 
 
 

消費者金融への規制

 
中国の規制当局は
勢いを増す
消費者金融への規制も強化します。
 
中国の消費者金融業者は
法外に高い金利を課している場合もあり
今回の規制強化で
Alipayを用いた貸出の金利が
最大で24%に制限されます。
 
 
 

個人情報収集ポリシーの注視

 

Alipayの個人情報漏洩

 
さらに当局は、
今後数年で
Alipayや WeChatPayの
個人情報収集ポリシーに関しても
注視する意向です。
 
アリババは
2017年のAlipayを利用した
消費者のショッピング状況についての
詳細なレポートを発表しました。
 
しかし、このレポートに対し
一部の利用者らから抗議の声が上がり
アリババは公式な謝罪声明を出しました。
 
 

WeChatへの疑惑

 
また、テンセントのWeChatに関しても
同様の疑念が高まっています。
 
個人情報に関し
自動車メーカー「吉利汽車」の会長が
「テンセントは
WeChatの会話を
全て監視しているに違いない」と
メディアで発言しました。
 
これに対してテンセントは
「当社はユーザーのチャット履歴は
保存していない」と反論しています。
 
 

個人情報保護の課題

 
モバイル決済やプライバシー保護に関して
上海のビジネススクール
「中欧国際工商学院」の
Oliver Rui教授は次のように話しています。
 
「中国では伝統的に
プライバシーが尊重されてこなかった。
 
仮に高いプライバシー意識があったなら、
ここまでモバイル決済が
普及することもなかっただろう。
 
今後、個人情報の保護に
重きが置かれるようになると、
モバイル決済企業のコスト負担も増加する」
 
 
 

まとめ

 
中国では
モバイル決済が当たり前で
屋台でも利用されているほどですが
ここにきて
QRコードの悪用や
個人情報の露営などの問題が
顕在化してきました。
 
これらの問題に対し
中国政府が
規制の強化に乗り出していますが
この方策が歯止めになるのか
注視が必要です。
 
 
 

ADKによる中国市場ウェブマーケティングサービスについて

 

ADKでは、中国市場における
ウェブマーケティングサービスを提供しております。
ご興味のある方は、
お問合せフォームよりお問い合わせ頂けると幸甚です。

   

・本記事は情報提供を目的として株式会社アサツーディ・ケイ
 (以下「弊社」といいます。)
 が作成した記事であり、特定の金融商品の推奨
 (有価証券の取得の勧誘)
 を目的とするものではありません。
・本記事は、弊社が信頼できると判断した情報等に
 基づいて作成されていますが、弊社がその正確性・完全性を
 保証するものではありません。
・本記事に記載された過去のデータは、将来の結果を示唆あるいは
 保証するものではありません。
・本記事に記載された見解は情報提供を
 目的とするものであり、いかなる投資助言を提供するものではなく、
 また個別銘柄の購入/売却/保有等を推奨するものでもありません。
・記載された見解は記事作成時点のものであり、
 将来予告なしに変更する場合があります。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

Global Marketing Laboの更新通知を受け取る

当サイトの記事を1週間に1通のペースで更新情報や新着記事情報をお届けします。
下記のフォームにメールアドレスを入力してください。

更新通知を受け取る

当サイトの記事を1週間に1通のペースで更新情報や新着記事情報をお届けします。
下記のフォームにメールアドレスを入力してください。

▲ページTOPに戻る