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米Google(グーグル)が中国京東に600億円の出資。テンセントとグーグルの二刀流でジンドンはアリババをリード

2018.10.12
Category: 翻訳記事
執筆者/編集担当者: nakajima

 

はじめに

 
米グーグルは、中国ECの
第2位であるジンドン(京東)に、600億円の
出資を行う事を明らかにしました。
これにより、ジンドンの2,700株が
グーグルにより買い取られ、グーグルは
ジンドンの1%の株を所有する事になります。
 
 
 

ジンドンはGoogle(グーグル)からも出資を受ける

 
ジンドンがグーグルによる出資を表明
中国のECサイトでアリババに次いで
第2位のジンドンが、2018年6月18日、
米グーグルと資本業務提携を結ぶことを
明らかにしました。
出資額は5億5000万ドル、
日本円にして約600億円となります。
(出典:https://www.nikkei.com/article/DGKKZO31905400Y8A610C1FFJ000/)
 
今回のグーグルの出資により、
ジンドンから割り当てられた株は
2,700万株に上り、これにより、
グーグルはジンドンの約1%の株を
取得する事になります。
 
2014年にジンドンは、QQやWeChat
(ウェイシン)などのSNS開発で知られている
Tencent(腾讯)に対しても株を
割り当てています。
 
その数は3.5億に上り、
金額にすると約2.15億米ドルで、
ジンドンの約15%の株をTencentが
所有しているということになります。
(出典:https://baike.baidu.com/item/%E4%BA%AC%E4%B8%9C/210931?fr=aladdin#7_3)
 
 

1. 中国の検索エンジンはバイドゥ。グーグルは禁止では?

 
中国では、2006年にグーグルがサービスを
開始していますが、当時中国政府に検閲を
許可していたグーグルは、検索結果の信頼性に
関してマスコミに非難されました。
検索結果に中国政府の主張に関するサイトが
表示されなかったのです。
 
これに加え、2010年には、中国政府からの
サイバー攻撃が起こります。
中国政府が人権活動家たちの
Gmailアカウントなどを一斉に捜査し、
言論の自由が大いに脅かされました。
 
これを受けてグーグルは、
中国政府のネット検閲を認めない方針を
明らかにし、現在に至るまで
「Google.cn」は、
閉鎖されたままの状態が続いています。
 
実際に「Google.cn」に
アクセスすると、検索窓のようなものが
表示されますが、何も入力できません。
入力しようとすると、香港の検索エンジン
「Google.com.hk」に
リダイレクトされるようになっています。
 
出典:https://www.google.cn/
 
中国で使える検索エンジンはバイドゥ、
Bing、インフォシークなど
グーグルの検索結果の精度や、コンテンツの
充実度は世界最高峰ですが、
残念ながら中国ではVPNなしでは
利用できません。
 
中国で利用できる主な検索エンジンは
バイドゥやBing、楽天の
インフォシークなどです。
 
この他にも知名度の低い検索エンジンが
いくつか利用できますが、
表示されないサイトも多いのが現状です。
日本人の生活はグーグルで
標準化されているので、中国でグーグルが
使えないと不便に感じる場面も多いでしょう。
 
 

2. 今回の出資から見えるグーグルの戦略

 
グーグルショッピングを
グローバルに展開させたい。
2010年に日本でのサービスが
始まったグーグルショッピング。
グーグルは取り扱う商品を充実させるため、
ジンドンと協力することにより、
ジンドン傘下のECサイトから製品を
流通させる予定です。
 
これには、越境ECなどを通して日本から
仕入れられた商品なども対象とされており、
ジンドンがグーグルと協力することで、
ジンドンの越境EC「京东全球购」の日本製品の
売り上げは更に伸びる事が予想されます。
 
中国を拠点とすることの意味
グーグルのアジア太平洋地域担当者
カリム・テムサマニ氏によれば、
アジア太平洋地域の市場規模は
世界で最も規模が大きく、
eコマースも急速に成長しています。
同氏は、2025年までに、東南アジア市場の
オンライン消費は、881億ドルに達すると
予想しています。
(出典:https://www.morningstar.co.jp/frstock_us/news.html?contents_id=3723)
 
なぜグーグルはアリババではなくジンドンに
出資したのか
無人倉庫など革新的な物流システム
ジンドンの強みはまさにその
「サプライチェーン(供給網)」と
「ロジスティクス(物流)」です。
 
ジンドンは顧客満足度を高めるため、
翌日配達などのサービスを行っており、
商品倉庫の無人化などにも取り組んでいます。
 
タオバオのようにサードパーティの
物流システムを使用していないため、
ジンドンが一括して管理することができます。
このジンドンのロジスティクスに
グーグルショッピングのアイデアが
加わることによって、売り上げの拡大に繋がると
グーグルは考えたのです。
 
動画:https://youtu.be/B4pQSr1NaLg
 
ジンドンは、ドローンによる配達や、
自動運転技術による配達の試験を行っており、
将来的には実現化させる予定です。
先進技術をアグレッシブに
取り入れて行く態度は、ジンドンの強みと
言えるでしょう。
グーグルがアリババではなくあえてジンドンに
出資した理由はそこにあります。
 
 

3. ジンドンはテンセントとグーグル二刀流で販路拡大

 
上述の通り、ジンドンはテンセントとも
協力関係にあります。
今回のグーグル出資により、ジンドンは中国と
アメリカのIT大手を
味方につけた形になります。
 
中国のECサイトがアメリカの企業と
協力した例は過去に、「ウォルマート」と
「1号店」などのみで、
非常に珍しいと言えます。
(出典:http://www.sankeibiz.jp/business/news/150729/bsk1507290500003-n1.htm)
 
ジンドンとテンセントは、WeChatやQQに
ジンドンのウェブサイトへの直リンクを
貼り付けるなどして、
売り上げ拡大を試みています。
今回のグーグル出資がジンドンのサービスに
どのように影響を与えるかは、注目に値します。
 
 

4. 中国とアメリカの貿易戦争はどう影響するか

 ;
2018年3月頃からアメリカと中国は
いわゆる「貿易戦争」を繰り広げており、
アメリカ側は中国製の鉄鋼とアルミに
追加関税を課し、中国側も関税を
引き上げるなどして報復しています。
 
今回のグーグルの狙いは東南アジアの市場に
進出することであって、中国からアメリカへの
販売拡大が主眼ではないため、
貿易戦争による直接的な影響は
ないかもしれません。
しかし、両国の貿易関係が冷え込んでいることを
考えると、長期的には楽観視できないでしょう。
 
 

5. 世界を相手にするジンドン

 
ジンドンは、世界を相手に事業を拡大しようと
取り組んでいます。
日本からの越境ECの規模も拡大しており、
日本の企業は、ジンドンの高度な供給網と
物流システムを通して売り上げを
拡大する事ができます。
 
一方、ジンドンだけでなく他の越境ECモールも、
中国人ユーザーのニーズにこたえるために
様々なサービスを提供しています。
そうすると、モールに来る前に「指名検索」されないと、
購入までたどり着けないことがあります。
1980年台、日系広告代理店の中で
はいち早く中国市場に参入し
中国マーケティングを得意とする
ADK(アサツーディ・ケイ)のような企業が 存在します。
越境ECだけでなく、中国マーケティングの、
ノウハウのある企業にサポートしてもらうのが
いいでしょう。
 
 
 

まとめ

 
今回のグーグルの出資で勢いづくジンドン。
ポイントは、グーグルショッピングに
JD.comが加わるようになり、
そこにはJDに出店する日本からの越境ECも
含まれるということです。
越境ECがどのように売り上げを
伸ばすのかが見どころになります。
 
 
 

ADKによる中国市場ウェブマーケティングサービスについて

 

ADKでは、中国市場における
ウェブマーケティングサービスを提供しております。
ご興味のある方は、
お問合せフォームよりお問い合わせ頂けると幸甚です。

   

・本記事は情報提供を目的として株式会社アサツーディ・ケイ
 (以下「弊社」といいます。)
 が作成した記事であり、特定の金融商品の推奨
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・本記事は、弊社が信頼できると判断した情報等に
 基づいて作成されていますが、弊社がその正確性・完全性を
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