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スポーツ用品市場(2018年向けデータ)

2018.10.27
Category: 翻訳記事
執筆者/編集担当者: nakajima

 

はじめに

ここ数年、中国の経済成長に伴い所得が
大幅に増えるにつれ、スポーツをすることの
メリットがより多くの人々に
認識され始めています。

人々の健康的な生活と身体に対する関心が
高まり、スポーツ用品市場は、
13億7,000万人の市民および成長する
中間層を抱える魅力的な市場となっています。

国家体育総局によると、日常的に運動したいと
考える中国人に対し、実際におこなうのは
その1/3ほど(中国における都市住民の
32%)であるということです。

中国政府は、人々の希望と現実とのズレを
解消するため、スポーツ機材により多くの
投資をし、スポーツ用品市場の底上げを
図ることを決めています。

中国のスポーツ用品市場

 

1.スポーツ用品市場

新たなファッションとしてのスポーツウェア

中国人の老若男女は、
スポーツとは関係なくスポーツウェアを
好んで着用します。

快適で、動きやすく、
若々しい気持ちでいられるからで、
フィットネスが日常の一部で
社交の場でもある急増する健康に敏感な
消費者層に定着しているブランドもあります。

中国人KOLの影響か、増えるヒップホップの
リアルティショー、または中国政府の
後押しなど、背景的な要因は
色々考えられますが、ストリートウェアまたは
スポーツウェアは中国で着実に
定着しつつあります。

消費の概念および能力の変化

中国人がスポーツに費やすことができるお金と
時間が増えています。
国家体育総局の調べによると、
2020年には人口の
40%である6億8,000万人が
日常的にスポーツをするだろうということです。

2.スポーツ用品市場の現状

中国政府による支援

習近平国家主席は、これまでにも
何度かスポーツの重要性について言及しており、
北京冬オリンピックの誘致活動中には、
「強い若者が強国へと導き、強いスポーツが
強い中国へと導く。」とのコメントが
秘書長より発せられました。

中国政府は、2025年までに中国の
スポーツ産業を5兆人民元
(130億米ドルに相当)規模まで
発展させる計画を発表しています。

これには、フィットネス環境の改善、
海外投資の誘致、草の根のスポーツ大会や
国際試合の開催などが含まれます。
(ニールセンスポーツ調べ)政府は、
よりアクティブなライフスタイルの
実現に向けて、国民を運動へと導き生活の質を
改善するとしています。

スポーツ産業における提携

中国における物理的環境とスポーツへの
消費者熱により、国内外の投資家は、
スポーツ施設への投資に邁進しています。

Eコマース最大手のアリババも、
このトレンドに既に参入しており、
アリババ・スポーツ・グループ
(アリスポーツ)は、昨年6月、
国際スキー連盟との新たな企業契約を
締結しました。

「Get into Snowsports」
なる取り組みは、2022年に北京で開催される
冬オリンピックまでに、
中国人のスノースポーツ競技者を
3,000万人まで増やすことを
目的としています。

また、China Sporting
Goods Federationと
スポーツおよびレジャー用品に
関するISO/TC83は、
標準化の状況と今後の
開発見通しについて協議し、
TC83の議長であるガブラー氏は、
ドイツ標準化協会の方向性について紹介し、
中国におけるスポーツ用品の規格化に関し様々な
提案をおこないました。

両者は、中国のスポーツ用品および
サービス基準を世界基準にまで高めること、
また、ISOに基づくオリンピック開催のため、
将来的に提携することで合意しました。

3.市場の細分化

巨大市場を前にして、
まずどこから始めるべきでしょうか。
以下に、中国のスポーツ用品市場に
どう攻め込むべきか、
2つの切り口を紹介します。

開発レベル

開発レベルに関しては、
第一都市市場、第二都市市場、
農村市場の3つに分類できます。

第一都市は、北京や上海のような大都市で、
市場は既に十分に成長しています。
この市場においては、
高額なスポーツ用品が
受け入れられる土俵があり、
消費者は品質や機能を重視します。

第二都市は、人口が200万人以下の
省レベルの都市です。
現在、中国では約600の都市が第二都市に
位置付けられており、都市化や経済発展が
進行しています。

また、所得の増加が消費にも
反映されるようになるでしょう。
しかしながら、知識や情報アクセスが
不足しており、消費者は機能や品質については
あまり重視せず、商品の識別方法も
分からないため、ブランド名が信用されます。

農村市場も急速に発展していますが、
購買力が低いため、まだ小規模な市場です。

年齢

年齢に関しては、若年層市場、中年層市場、
老年層市場の3つに分類できます。

若年層市場は、25歳以下人口の市場で、
主に高校生や大学生など、スポーツ用品の
80%以上がこの市場で消費されます。

この世代はスポーツが好きで、
メンツを維持するため海外ブランドを中心に
高額のブランド品に興味があります。
この世代に対しては、
日常的にネットでチェックするKOLが
大きな影響力を持っています。
若い中国人は友人に影響されやすく、また、
その親世代は、子供に甘いことで有名です。

中国の中年層は、スポーツよりも仕事です。
China Youth Daily
Social Investigation
Center Chinaによると、
週3回以上何らかの運動をする中年層は、
わずか4人に1人とのことです。

さらに、伝統的な中国文化では、
彼らは親と子供の面倒を見るべき存在です。
彼らがスポーツ用品に投資しても、
それは親と子供のためなのですが、
一方で、生活水準が上がるにつれ、
人生を楽しみたいと考える人が
増えてきています。

老年層市場は、消費習慣の変化により、
より注目を集めるようになっています。
彼らは価格を気にせず、
消費意欲が旺盛で、衣料品だけでなく、
スポーツ用品にもお金をかけるように
なっています。
老年層市場は、今後数年の間に急速に
成長すると言えるでしょう。

平均寿命が伸び、一人っ子政策により家庭に
占める子供の数が減ったため、
中国でも確立つしつつある
シルバーエコノミーは、
今後はその重要性がより増すでしょう。

4.ブランド・ポジショニング

市場が理解できたら、次のステップは
ターゲットの絞り込み、または、
ブランド・ポジショニングです。
他国におけるブランド・ポジショニングを中国に
持ち込む企業もありますが、
成功する確率は非常に低いと言えます。

特に欧米企業の場合、中国市場に参入する際には
ポジショニングを変更する必要があります。
例えば、ナイキは、「ラグジュアリー」を
打ち出し、その戦略は成功を収めています。
成功への鍵は、市場を深く理解し、
的確なブランドのポジショニング、
そして、それに基づくパッケージングです。

5.マーケティング戦略

必要な情報が揃ったら、
マーケティング戦略を練る番です。
その目的は、消費者にブランドを理解し、
好きになってもらうことです。

スポンサーシップ・マーケティング

中国では、多くの企業が有名人や
スポーツショー、スタジアムなどと
スポンサー契約を締結する
スポンサーシップ・マーケティングを
展開しています。
これは、企業がイメージを改善して人気を
高めるのに効果的であることが
証明されています。

ヤオミンやリュウショウなどの元スポーツ選手を
起用するマーケティングは、
ナイキとアディダスがリーダー格です。
スポーツ界のセレブでなくても、
エンターテイメントやショービジネスの
有名人でも、かなり有効的です。

というのも、彼らは中国人若年層の間で
大きなファンコミュニティを
持っているからです。

一般的な方法としては、有名人をブランドの
アンバサダーに起用したり、
有名人が出席するイベントを
開催したりすることです。

オンラインマーケティング

スポーツ用品のマーケティングにも
オンラインマーケティングは必須です。
中国のネチズン(ネット市民)の
3人に1人は学生で、市場の80%を
消費する層を形成しています。

利便性と個人主義への関心が高まり、
また、最新の情報を得るため、
インターネットはスポーツ用品市場にとって
その重要性を増しています。
中国におけるメディア環境は進化を遂げ、
オンラインメディアプラットフォーム数社が
契約者および視聴者ベースを獲得すべく、
国際スポーツの放映権をめぐり競合しています。

例えば、ウェイボーでオンラインコミュニティが
形成できます。
ウェイボーは、中国における
ソーシャルメディアプラットフォームの大手で、
ユーザーは、ニュースをチェックし、
KOLやインフルエンサーをフォローします。

ウェイボーをフェイスブックやツィッターと
比較する人がいますが、
中国独自のプラットフォームです。
海外ブランドが中国でコミュニケーションを
取るため、または、単にブランディングのため、
ウェイボーは中国人に認知してもらうには
最適のツールです。

コミュニティではユーザーのフィードバックを
瞬時に得ることができ、商品に対する消費者の
意見や嗜好、トレンドなどが分かります。

インフルエンサーが有効な場合もあり、
ウェイボーではKOLマーケティングが
展開できます。
インターネットセレブは、
巨大なファンベースを持っており、
企業のコミュニケーションを
サポートしてくれます。

質の良い魅力的なオンラインコンテンツを
作ることも必須です。
中国人のインターネットユーザーは
9億人以上で、国民の88.9%がスマホ経由で
ネット接続しています。

(デスクトップ経由は68.4%)ネット接続が
常態化しているため、
デジタルマーケティングには
大きな影響力があります。

SEM(検索エンジンマーケティング)

プレシジョン・マーケティングは、
今日のマーケティングにおけるキーワードです。
オンラインマーケティングにとっては、
SEMがそれを意味します。

CNNIC
(China Internet
Network Information
Center)のデータによると、
76.3%のネチズンが
検索エンジンユーザーであるとのことです。
広告にかかるコストに比べ、SEMは
一般的にコスト効率が良いと言えます。

ブランドのビジビリティおよび露出は、
検索エンジン最適化にかかっており、
中国人ネチズンにブランドのイメージと
信用を提供します。

ワイアレスマーケティング
(モバイルマーケティング)

百度が最近発表したレポートによると、
午前7−10時、午後9−12時の間は、
PCではなくスマホから
ネット接続するユーザーが多いとのことです。

スマホのネット接続のピーク時間は
午後10時で、一方、PCは午後8時です。
このことから、スマホネチズンは
PCネチズンよりも若く、
夜更かしをする傾向にあることが分かります。
つまり、若い世代(ポスト80年/90年代)が
ターゲットなのです。

6.どう売るか?

専門店

専門店には、ブランドチェーン店と
専門チェーン店の2種類があります。
店舗を持つ利点は、顧客がブランドを
感じることができること、また、
店舗にとっては、顧客の管理が容易で、
ブランドに対する信用を確立することが
できることです。

しかしながら、店舗賃貸料と人件費の
向上により、中小企業は淘汰されています。
また、昨今では、ザラやナイキ、H&M、
アディダスなど有名ブランドでない限り、
中国人や出かけるよりオンラインで
済ませることが多くなっています。

ホームページ

ホームページは、企業のイメージを提示し、
商品を飾るショーウィンドウのようなものです。
ナイキのように、ホームページで直接商品を
販売することもできます。

ホームページの作成および
ソーシャルメディアプラットフォームに
公式アカウントを作ることは非常に
重要になっており、ない場合、企業は
信用問題に直面することになるでしょう。

ホームページを作ることを決めたら、
以下の2点で中国語によるものが
重要になります。

・中国最大手の検索エンジン百度における
表示ランキングが上がります。
・英語ができる中国人は増えていますが、
大半のユーザーはわざわざ英語のホームページを
見ることはしません。

Eコマースプラットフォーム

最近、中国では、利便性と多種多様な商品が
選べる点で、オンラインで購入する人が
増えています。

オンラインショップを開設するための
Eコマースプラットフォームは多数あります。
最も有名でユーザーの信頼を得ているのは、
TモールとJDです。
他にも、Little Red Bookなどの
ソーシャルコマースメディアも、
今日非常に興味深いものとなっています。

オンラインショップを開設すると、
ブランドの露出度が高まり、中国人消費者の
検索に引っかかる可能性が高まります。

Tモール B2D

最近、各プラットフォームは、
中国における流通の問題を解決するため、
B2D(ビジネスtoデペロッパー)戦略を
導入しています。

この新たなモデルは、
未だ混沌とした中国市場においては
効果的であると言えます。
例えば、TモールB2Dでは、
専用のアプリを使えば、
Tモールはあらゆる仲介業者を排除し、
流通業者とブランドとを直接結びつけることが
可能になります。

流通業者を統合してブランドに
直結させることにより、全ての関係企業ならびに
製品もブランドも中国における成功が
手に入るという戦略です。

中国のスポーツ用品市場の将来は有望ですが、
現時点では、まだまだ初期の段階に過ぎません。

ADKによる中国市場ウェブマーケティングサービスについて

 

ADKでは、中国市場における
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ご興味のある方は、
お問合せフォームよりお問い合わせ頂けると幸甚です。

   

参考記事はこちら
THE CHINESE SPORTING GOODS MARKET (DATA FOR 2018)

「この記事はmarketingtochina.comの許諾を得て編集/翻訳(抄訳)/執筆しています。」

 

・本記事は情報提供を目的として株式会社アサツーディ・ケイ
 (以下「弊社」といいます。)
 が作成した記事であり、特定の金融商品の推奨
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・本記事は、弊社が信頼できると判断した情報等に
 基づいて作成されていますが、弊社がその正確性・完全性を
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・本記事に記載された見解は情報提供を
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・記載された見解は記事作成時点のものであり、
 将来予告なしに変更する場合があります。

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