グローバルマーケティング(テクノロジー&広告)のニュースに特化したニュースサービスサイト(βversion)


独身の日セール(双11)がもたらす中国の技術革新。IT、物流が大進化

2018.11.9
Category: 執筆記事
執筆者/編集担当者: nakajima

 

はじめに

 
中国小売業最大のイベント、
11月11日独身の日セール
(中国語で双11)がやってきました。
日本でも毎年報道され、
大きな注目を集めています。
しかしその歴史は浅く、
まだ10年に過ぎません。
 
 
 

独身の日セール(双11)が中国に与えた影響と今後の展開

 
仕掛人は、ネット通販首位・アリババです。
2009年、リーマンショック直後の
ことでした。
この年中国は、4兆元に及ぶ経済対策を実施し、
世界経済をけん引しました。
 
また不動産バブルもこの年に始まり、
その基調は今でも続いています。
中国経済の成長エンジンが、
公共投資や輸出から、
個人消費へとシフトする時期に当たります。
その個人消費拡大を象徴するイベントと
なったのが、この双11です。
 
記念すべき第一回の売上は、5000万元
(8億2000万円)でした。
それが昨年の第9回は1682億元
(2兆7600億元)、
何と3364倍に増加しました。
ただしこれはアリババ1社だけの数字です。
 
アリババ以外の、2位・京東(JD)、
3位・蘇寧易購、4位・唯品会、
5位・アマゾン中国、その他を含めた全体では
2539億7000万元
(4兆1700億円)に及びます。
アリババは66%、京東は21%と上位2社で
約90%を占めています。
 
この巨大イベント、双11が中国に
与えた影響と、今後の展開について
考えてみましょう。(1元=16.42日本円)
 
 

1.■クラウドコンピューティングに貢献

 
双11の存在が現実に大きな衝撃を与えたのは、
2014年でした。
中国では共稼ぎが多く、
宅配便を会社で受けとります。
この年、各事業所は双11の荷物で溢れかえり、
収拾がつかなくなりました。
 
日系企業の日本人幹部たちは、
その光景に腰を抜かしたものです。
 
このように双11Iは、
巨大な実需をともなうため、IT業界、
物流業界に革新を促しました。
アリババは双11の始まったその同じ年に、
クラウドコンピューティング子会社
「阿里雲」を設立していますが、
これは卓見でした。
 
阿里雲はクラウドコンピューティング技術の
研究開発に努めます。
双11の爆発的に増加する注文処理をさばき、
金融面でもグループのモバイル決済・
支付宝(Ali Pay)を支えました。
大きな成果を挙げたのです。
 
現在の阿里雲は、すでにグループ子会社の
枠を出て、中国最大の
クラウドコンピューティング会社に
成長しました。
 
中国鉄道総公司の発券システム12306、
3大電信会社の一つ中国聯通、中国石油、
中国石化など、中国を代表する大企業の
システムを担当しています。
 
国内シェアは45%、日本を含む海外にも
展開しています。
ライバルは、アマゾンAWSやマイクロソフト、
IBMなどの世界企業です。
 
また国家AIプロジェクト「都市大脳」にも
選定されました。
これはすべての行政データを
デジタル化しようという大胆な試みです。
これも双11の副産物といえるかも知れません。
阿里雲の直近の企業価値は、
670億ドルと見積もられています。
 
 

2. ■物流の技術革新に貢献

 
双11が職場で衝撃的な場面を
表した2014年当時には、物流が
その成長スピードに追いついていませんでした。
大幅な遅配や返品の多さによって、
ひどい混乱を呈しました。
 
アリババは、物流問題解決を目指し、
2013年に菜鳥網連絡という会社を
設立しました。
金融機関、小売業、投資会社、
宅配大手4社などによる共同出資です。
 
“中国スマート物流の根幹”を
構築するという触れ込みでした。
アリババ創業者の馬雲(ジャック・マー)が
自ら董事長に就任した上に、資本金も
1000億元という巨額であり、
確かな気合を感じます。
 
同社は、各種物流資源の最適配分を
目指すプラットフォームを運営します。
その資源には、他社、自社、合弁など
あらゆる運営形態の設備を対象にしています。
つまり他社でも参加可能なのです。
 
自社設備は、北京、天津、武漢、金華、海寧など
10都市以上に、物流基地を建設しています。
投資額は3000億元にのぼり、
最終目標は中国全土の24時間以内配送です。
 
また今年から杭州市の超級機器人分抜中心
(スーパーロボット・
ディストリビューションセンター)の運用を
開始します。
 
2000平米の敷地に350台のロボットを
配置し、業界最高の
ディストリビューション効率を誇ります。
1日50万個の処理が可能で、ロボットは
3日で地球1周分の距離を動くといいます。
物流革新の象徴となりそうな施設です。
 
 

3.■10年目の双11、目標は5兆円!

 
今年の双11は、100を越える
ネット通販サイトが参加し、
全社合計で3000億元(4兆9300億円)を
突破すると見られています。
アリババの目標額は2000億元
(3兆2800億円)です。
 
目標達成のため、菜鳥は500億元の融資資金を
準備しました。
中小サプライヤー企業の資金難を
解決するとともに、ドライバーの確保に
努めるためです。
 
またアリババは国際化にも力を入れています。
日本語、韓国語、ヘブライ語、アラビア語など
13言語に対応しています。
そして重点国家として10カ国設定しました。
米国、フランス、スペイン、ポーランド、
サウジアラビアなどで、欧米、中東を中心に、
比較的高価な商品を売るプランのようです。
 
その他昨年活躍した、日系企業、ユニクロ、
シャープ、資生堂などの
動向にも注目したいところです。
10周年を迎え、きりのよい売上目標を
掲げている今年の双11。
 
どのような新機軸が表れるのか、
技術革新はさらに加速するのか。
例年以上に、関心が集まりそうです。
 
 
 
参照
http://www.helonghuoyun.com/a/zhejiangxinxi/2018/0128/21751.html
https://baike.baidu.com/item/%E9%98%BF%E9%87%8C%E4%BA%91
https://baike.baidu.com/item/%E8%8F%9C%E9%B8%9F%E7%BD%91%E7%BB%9C%E7%A7%91%E6%8A%80%E6%9C%89%E9%99%90%E5%85%AC%E5%8F%B8
https://www.toutiao.com/a6601059140452221453/
 
 

ADKによる中国市場ウェブマーケティングサービスについて

 

ADKでは、中国市場における
ウェブマーケティングサービスを提供しております。
ご興味のある方は、
お問合せフォームよりお問い合わせ頂けると幸甚です。

   

・本記事は情報提供を目的として株式会社アサツーディ・ケイ
 (以下「弊社」といいます。)
 が作成した記事であり、特定の金融商品の推奨
 (有価証券の取得の勧誘)
 を目的とするものではありません。
・本記事は、弊社が信頼できると判断した情報等に
 基づいて作成されていますが、弊社がその正確性・完全性を
 保証するものではありません。
・本記事に記載された過去のデータは、将来の結果を示唆あるいは
 保証するものではありません。
・本記事に記載された見解は情報提供を
 目的とするものであり、いかなる投資助言を提供するものではなく、
 また個別銘柄の購入/売却/保有等を推奨するものでもありません。
・記載された見解は記事作成時点のものであり、
 将来予告なしに変更する場合があります。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

Global Marketing Laboの更新通知を受け取る

当サイトの記事を1週間に1通のペースで更新情報や新着記事情報をお届けします。
下記のフォームにメールアドレスを入力してください。

更新通知を受け取る

当サイトの記事を1週間に1通のペースで更新情報や新着記事情報をお届けします。
下記のフォームにメールアドレスを入力してください。

▲ページTOPに戻る