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中国人の爆買いに急ブレーキ、2019年1月1日施行の「電子商務法」の厳しい内容とは?

2018.11.23
Category: 執筆記事
執筆者/編集担当者: nakajima

 

はじめに

 
2018年8月の全国人民代表大会
(国会に相当)において
「中華人民共和国電子商務法
(以下「電商法」)」が採択され、
来年2019年1月1日から施行されることに
なりました。

中国人の爆買いに、
大きな影響を及ぼす法律です。
 
 
 

中華人民共和国電子商務法とは

 

1. ■当局の狙いは「代購」規制

 
電商法は、中国初の電子商務(ネットビジネス)
に関する “総合的な”法律。
ネットビジネスの経営条件、納税、処罰などの
規定を明確化し、
これらビジネスプラットフォーム経営者の責任と
義務を定めることに狙いがあります。

メインターゲットになるのは、
“代理購入業者”です。

この代購が“産業的段階”に入ったのは
2005年ごろ。
留学生や海外駐在者が帰国時に持ち込む
“希少品”の腕時計、化粧品、服飾品、
皮バッグなどから始まりました。

大きな商機ありと、キャビンアテンダントや
旅行者たちもすぐに参加し、
続いて専門業者が登場。
より高品質の商品を求める消費者のニーズに、
しっかり応えました。

日本では温水洗浄便座や炊飯器、
ミルクその他ベビー用品がブームとなったのは
記憶に新しいところでしょう。

オーストラリアでは、約100万の
中国系住民がいて、そのうち5~6万人が
代購に従事しているといいます。
彼らの手による中国への「輸出」は、
推定6億ドル(2016年)に達します。

また、某日本商品の代購業者は
1年で100万元(1640万円)の“不当な”
利益を上げたといいます。
日本人の想像以上に、
組織的な爆買いが多いのです。

電商法は、これらを当局の管理下に
置こうとしており、実質的には代購規制法です。

違反者には最高200万元
(3280万円)までの罰金が課せられます。
その上に脱税となれば、刑事責任と
さらなる罰金が控えているのです。
 
 

2. ■個人の「代購」も「プラットフォーマー」に認定

 
中国の税関関連部門は、自分たちは
越境Eコマースの物流は熟知している、と
自信満々の様子。
一人一人の代購者の家を訪ねて電商法の条文を
突き付けることもできる、と言っています。
怪しい人物の動向は、
すでにしっかりマークしているようです。

日本の実店舗で爆買いをしている中国人は
以下に分類されます。

1 自分用と家族へのお土産(旅行者)
2 親戚や同僚からの依頼で購入
(旅行者または在住者)
3 代理購入業者からの依頼で購入
(旅行者または在住者)
4 プロの代理購入業者本人
(旅行者または在住者)

筆者の知人(日本在住者)は、自分のSNSで
化粧品や日用品を紹介し、中国の
友人へ売り込み、EMSやSAL便
(空きスペースを利用する航空便)で
送っています。

税関検査にひっかからない限り「免税」でした。
これは2と3の中間に当たります。
顧客の範囲は、We Chat
(中国最大のSNS)の友人圏です。

WeChatにはモバイル決済機能があり、
決済も思いのまま。
さらに企業IDのように公開することも可能。
しかし電商法では、
友人の範囲内で商売していても、
プラットフォーム提供者と
解釈されてしまいます。
これは厳しい規定です。

商売は中国人にとって本能に近く、
在外中国人の大半は、多かれ少なかれ手を
染めているからです。

電商法は、1と2の個人も規制の対象とし、
3と4の代理購入業者には正式な
越境Eコマース事業者への転換を促しています。
 
 

3.■爆買いにブレーキ?

 
税関当局は代理購入業者について
「小さな業者でも、櫛で髪をとかすように、
自らの業務を一つ一つ精査せよ。
そして税関のシステムに接続できる体制を
構築せよ」と要求しています。

これは事業を継続するための条件となっており、
購買国と中国の両方で営業許可証を
準備しなければならず、商品の関税率も
勉強していく必要があります。

自由気ままにやってきた代購買業者には、
極めて高いハードルです。
また電商法のキーポイントは
「解釈の問題ではなく、資質の問題にある」とも
言っています。

ただし、税関当局は、彼らをいきなり電商法の
枠に封じ込めるのは大きなリスクを伴うとし、
合法化を促すための準備期間を
4か月設けました。

そして2019年1月1日以降、満を持して、
厳しく摘発し始めるでしょう。
旅行者が免税で持ち込めるお土産などの
日用品は、原則的に5000元
(8万2000円)まで。
帰国する旅行者はリスクを避けるはずです。

越境ECも然り。
筆者の知人も、もうだめかもしれない、と
嘆きつつ、EMSやクーリエ便など
小口配送に対する当局の対応を注視しています。

訪日中国人旅行者は、すでにモノ消費から
コト消費へ転換し始めています。
電商法の施行は、この流れに拍車を
かけることになりそうです。
爆買いの減少は避けられそうにありません、

参照
https://www.lieyunwang.com/archives/447679
https://www.sohu.com/a/252623868_564251
https://baike.baidu.com/item/%E4%BB%A3%E8%B4%AD/376711?fr=aladdin
https://www.huxiu.com/article/262967.html
 
 
 

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