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動き出す日本のQRコード決済、先行する中国の分析がカギ?

2019.01.25
Category: 執筆記事
執筆者/編集担当者: nakajima

 

はじめに

 
現金大国・日本のQRコード決済が
大きく動きそうです。
ソフトバンクとヤフー合弁のPay Payが、
100億円のキャンペーンをぶち上げました。
 
これは先行するオリガミPay、
LINE Pay、楽天Payはもとより、
これから参入を目指す、ゆうちょペイ、
セブンPay、3メガバンクの
Bank Pay、にも大きな影響を
与えそうです。
 
勝ち残るのはどこか?この戦いの趨を
決めるのは、モバイル決済大国・中国の経験から
何を学ぶか?かも知れません。
 
 
 

日本のQRコード決済,生き残るのはどこか

 

1. 中国の爆発的な普及

 
中国のQRコード決済は2014~16年、
爆発的に普及しました。
このときモバイル決済は、ネット通販、
配車アプリ、シェアサイクルなど
新しいシェアエコノミーの
オンライン決済手段から、オフライン実店舗へと
飛び出しました。
 
この3年間に、屋台をも含む、ほとんどの
小売店がQRコード決済を装備したのです。
なぜこのようなことが可能だったのでしょうか。
 
QRコード決済で先行したのは、
アリババの支付宝(Ali Pay)です。
それを追いかけたのはテンセントの微信支付
(We Chat Pay)でした。
 
その後、第三勢力は現れませんでした。
最初のうちはAli Payさえ導入すれば
十分でした。
その状況を打ち破ろうとテンセントの微信支付
(We Chat Pay)が
攻勢をかけました。
小売店の判断は簡単でした。
1つでよいか、2つにするかだけです。
 
2018年第二四半期のモバイル決済シェアは、
支付宝53.6%、騰訊金融38.2%と
なっています。
アリババとテンセントの2社で91.8%を
占めています。
第3位は中国平安の「壱銭包」で、
シェアはたった1.33%に過ぎません。
 
オンライン上での決済は、
ここまで集中していません。
支付宝23.3%、銀聯商務22.8%、
騰訊金融9.9%、宝付支付7.02%、
快銭7.01%などとかなりばらけています。
 
つまり、中国で実店舗へのQRコード決済が
急速に普及した理由は、
事実上2社しかなかったことです。
 
もう1つは、①ストアスキャン方式と
②ユーザースキャン方式を、
同時に発展させたことです。
これは、どちらが読み取るかの違いです。
とくにユーザーが金額を入力する②方式の
導入は、屋台や物乞い、結婚式のご祝儀まで、
QRコード決済のすそ野を大きく開拓しました。
 
こうした中国の前例を踏まえ、日本の
QRコード決済の未来を占ってみましょう。
 
 

2. 日本の主要プレーヤー

 
日本の先駆者は、オリガミPayです。
その他主要なプレーヤーを概観してみましょう。
 
オリガミPay―2016年5月アプリを
リリースしました。
前年にはソフトバンクモバイル、
2016年11月には支付宝と提携、
2018年には銀聯カード、みずほ銀行、
三井住友銀行と提携しました。
①ストアスキャンX ②ユーザースキャン〇
 
LINE Pay-QRコード決済の本格化は
2017年から。2018年11月テンセントと
提携。
7500万のSNS会員のうち、
Pay登録者は3000万人突破。
①ストアスキャン〇 ②ユーザースキャン△
(社員食堂やイベント会場などに限定。)
 
楽天Pay―発行済みID9000万の
楽天会員を囲い込めるかがカギ。
①ストアスキャン〇 ②ユーザースキャン〇
 
Pay Pay―ヤフーウオレットの進化版。
ヤフージャパンアプリと連携。
12月から100億円キャンペーン開始。
①ストアスキャン〇 ②ユーザースキャン〇
 
d払い―NTTの電話料金との合算が可能。
①ストアスキャン〇 ②ユーザースキャンX
 
 

3. 中国との比較

 
これらを中国の2トップ、Ali Pay 
We Chat Payと比較してみます。
なお小売店手数料や販促キャンペーンは
加味しません。
 
Ali Pay型は、楽天Pay と
Pay Payです。
どちらもネット通販をもっています。
 
とくに楽天Payの出自は、そっくりです。
ただし断トツの1位であるアリババと、
アマゾンジャパンと拮抗している楽天との
差は大きく、楽天の場合は自社陣営の
囲い込みに見えてしまいます。
 
Pay Payは、ポータルサイト1位の
ヤフージャパンと、ネット通販3位の
ヤフーショッピングと連携しています。
さらにアリババの最大株主、
ソフトバンクが控えている。
背景の厚さではトップでしょう。
 
We Chat Pay型は、
LINE Payです。
どちらも国内最大のSNSを基盤としています。
提携関係を結んだのも当然でしょう。
日本よりはるかに進歩している
We Chat Payのノウハウ導入は
大きな力となりそうです。
 
その他は、囲い込み型というべきで中国型には
相当しません。
 
 

4. 生き残るのは3社?

 
以上、先行する中国の分析から、
成功条件を満たしているのは、楽天Pay 、
Pay Pay、LINE Pay の
3つということになります。
日本の小売店も3択なら
それほど難しくありません。
 
小売店の囲い込みではLINE Payが
先行しています。
あとはユーザースキャンを強化することが
必要です。
 
楽天Payは、楽天ポイント経済圏の強みを
活かして、生き残るでしょう。
 
Pay Payは、今回のキャンペーン成功に
かかっていますが、何しろバックの
ソフトバンクはアリババの筆頭株主です。
Tポイント経済圏との連動も強みです。
 
オリガミPay は、先駆者としての役目を
終えようとしているように見えます。
今後の参入を目指すゆうちょ、セブンは、
プラットフォームの構築より、
自社商圏の防衛を主眼としているように
見えます。
 
3メガバンクは、旧い権威の象徴です。
独自のアドバンテージなど打ち出せるはずは
ありません。
3メガバンクのエリートたちは、
中国の先進性を認識するまで時間が
かかるでしょう。
 
 
 

まとめ

 
彼我の現況をしっかり見つめ、
中国から学ぶべきは学ばなければなりません。
QRコード決済の普及は、
その典型事例となりそうです。
 
 
参照
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1616487428982419644&wfr=spider&for=pc
https://boxil.jp/beyond/a5612/?page=2
 
 
 

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