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劇的に進化する中国の小売業、新零售(ニューリテール)とは何か?アリババの挑戦

2019.01.28
Category: 執筆記事
執筆者/編集担当者: nakajima

 

はじめに

 
ニューリテールの隆盛
 
中国のネットニュース界で、
「新零售(新小売業・ニューリテール)」という
ワードを見ない日はありません。
これは、アリババのジャック・マー会長が
2016年10月に提出した新しい小売業の
概念です。
 
京東は「無界零售」を使いましたが、
マー会長のカリスマ性がまさり、
新零售という言葉が定着しました。
いずれにせよネット通販の巨頭が
言い出したことに注目です。
彼らは何をどう変えようと
しているのでしょうか。
 
 
 

アリババの 新小売業、新零售(ニューリテール)、生鮮OMO、盒馬鮮生とは

 
新小売業は、
OMO(Online Merges
Offline)小売融合と解されています。
中国のネット辞書には、
オンラインサービスと実体店での体験、
及び現代物流を高度に融合させた
新しい小売モデル、とあります。
 
オンラインを中心とした新しい取組みの
ようですが、具体的にはよくわかりません。
以下シリーズで分析を試みたいと思います。
初回は、最後まで通販には置き換わらず、
実体店が残るはずの生鮮食品に対する、
アリババの取組みです。
 
 

1. アリババの盒馬鮮生

 
生鮮OMOの中心テーマは、
宅配、日本でいうネットスーパーです。
2016年1月、アリババは上海浦東に
「盒馬鮮生・金橋店」を出店しました。
OMOの実験的食品スーパーです。
 
マー会長が新零售を打ち出す9か月前です。
この店をデザインした盒馬鮮生のリーダーは、
ライバルである京東の物流責任者でした。
皮肉なめぐり合わせです。
見た目は生鮮を中心とした食品スーパーですが、
特徴は店内にハンガーシステムを
備えていることです。
 
顧客はスマホに盒馬アプリをダウンロードし、
商品を注文します。
その発注データは、店員の所持する端末に
反映されます。
 
店員は集荷用バッグをスキャンし、
それに商品をピックアップしていきます。
終了するとバッグはハンガーシステムに
載せられ、自動的に出貨区へ向かいます。
 
それを配送員がオートバイで配達するのです。
3キロ圏内30分配送を謳っています。
決済はアリババのモバイル決済、
支付宝(アリペイ)で行います。
 
来店客は通常のスーパーと同じように、
ショッピングできます。
これもやはり決済はアリペイです。
盒馬鮮生での買物に現金は介在しません。
 
この上海金橋店は、従来型スーパーに比べ
3~5倍の坪効率を上げ、開店後わずか半年で
利益を計上するようになりました。
 
 

2. 目標は1000店、3億6000万人

 
アリババは、当然のようにチェーン化に
猛進します。
公式サイトには2019年1月中旬の段階で
109店舗が記載されています。
 
実質3年ですから恐ろしい勢いです。
このモデルで全国展開を目指しています。
昨年7月、64店舗段階の顧客数は
1000万人でした。
目標は1000店、3億6000万人の顧客を
確保することです。
 
盒馬鮮生の売場面積は、
4000~6000平米の間です。
アリババは別サイズの店も準備しています。
1万平米クラスの「盒馬集市」
800平米クラスの「F2便利店」、
それにもう一つ800平米クラスの「盒小馬」を
出店しました。
 
この盒小馬は傘下に収めたオフライン小売企業・
大潤発と共同で開発したものです。
小型店のため、配達時間は1時間と
少し遅くなっています。
 
 

3. 傘下企業もOMOを推進

 
アリババは、銀泰商業、三江購物、百聯集団、
新華都、大潤発などの食品または総合スーパー、
ホームセンター大手の居然之家などに出資し、
傘下に収めてきました。
 
大潤発は8000~25000平米の
総合スーパーを384店も運営する大手で、
台湾系ということもあり、
アリババの出資は大きな話題を提供しました。
アリババは、これらの
オフライン大型店舗においても、
生鮮OMOを進めています。
 
さらに時代遅れとなったパパママストアには
「天猫小店」への加盟を呼びかけています。
アリババのビッグデータを使用して、
経営効率を改善することができます。
 
これらアリババグループの大・中・小の
オフライン店舗は、すべてOMOの商品倉庫と
位置付けられます。
そして近未来には、中国全土をアリババの
配送網で覆い尽くすつもりです。
まったく壮大な計画というしかありません。
 
 
 

まとめ

 
盒馬鮮生は、生鮮OMOの
スタンダードになりました。
もちろんライバルたちは、
指をくわえているだけではありません。
次々に新しい業態を世に問うています。
次回は最大のライバルである、
テンセント―京東連合の取組みを見ていきます。
 
 
参照
https://www.freshhema.com/
https://www.toutiao.com/a6628081971215991309/
https://www.iyiou.com/p/74027.html
 
 
 

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