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劇的に進化する中国の小売業、新零售(ニューリテール)とは何か?テンセント、京東の挑戦

2019.01.30
Category: 執筆記事
執筆者/編集担当者: nakajima

 

はじめに

 
アリババのライバル、京東とテンセントは、
どうニューリテールに臨むのでしょうか。
テンセントは昨年3月、
「智慧零售戦略合作部」を発足させました。
パートナー小売企業とウインウインの関係を
目指す調整部署で、真のOMOを実現し、
各企業の価値最大化を図る、としています。
 
それにより、グループの発展を図ります。
テンセントは基本的に、出資企業に持ち株に
見合う議決権や、拒否権を求めません。
アリババに比べ、ゆるい繋がりの“連盟”です。
具体的に見ていきましょう。
 
 
 

アリババのライバル、テンセント系企業の強みとは

 

1. オンライン小売企業

 
テンセントは、京東、拼多多、美団、唯品会、
小紅書、蘑菇街、などのネット通販各社に
資本を投入しています。
このメンバーは、家電量販出自の蘇寧易購、
国美を除く、残り上位社のほとんどです。
なお小紅書には、昨年アリババも
出資しています。
 
この中でOMOの中心は、
ネット通販2位の京東です。
とくにウォルマートとの関係は突出しています。
ウォルマートは、テンセント、
創業者・劉強東につぐ、
京東の大株主でもあります。
 
ウォルマート中国の店舗では、
京東OMO子会社の「京東到家」が
配送を担当しています。
 
逆にウォルマートは、
京東の通販サイトに旗艦店を出店し、
相乗効果を上げています。
その代わりウォルマート中国の店舗は、
殺風景になりつつあります。
 
しかし、この関係は非常に良好で、昨年8月、
ウォルマートは京東到家に、
新たに5億ドルを投資しました。
物流を全面的に任せるつもりのようです。
 
京東到家はこの他にも、カルフール、イオン、
ファミリーマート、セブンイレブン
(成都、北京)など、グループ内外の、
有名外資系企業からOMO配送を請け負い、
物流会社としてのプレゼンスを急速に
高めています。
美団のもつフードデリバリーサービスとともに、
グループ小口物流の中心です。
 
京東は、さらにアリババの盒馬鮮生に対抗する
「7Fresh」という生鮮OMO店の
チェーン化を計っています。
 
 

2. オフライン小売企業

 
またテンセントは、永輝超市、紅旗連鎖、
中百集団、歩歩高、カラフールなどのスーパー、
万達商業(商業モール開発)
海瀾之家(メンズショップ)、
名創優品(専門店)などのオフライン企業に
出資しています。
 
さらにもう1つ、シリーズAからDまで、
継続的に投資している企業があります。
それは「毎日優鮮」です。
 
毎日優鮮は2014年に設立されました。
公式サイトには、400種の
精選された生鮮食材を、一時間以内に配送する、
とあります。
 
毎日優鮮の最大の特徴は、
店舗を持たないことです。
これは1つの進化形と言えるでしょう。
全国20の主要都市にある配送センターと
コミュニティに設置した倉庫によって、
生鮮食品を1~2時間で配送します。
 
アドバンテージは、冷凍・
冷蔵物流システムです。
これは中国食品物流のネックになっています。
上海の某日系スーパー店長は、
アイスクリームを常温で配送された、
と嘆いていました。
中国では、冷凍食品の配送チェーンは、
持っているだけで武器なのです。
 
今後は、全世界から3000の生鮮食品を選び,
その50%を自社ブランド化する予定です。
そして配送センターを100都市に、
コミュニティ倉庫を1万カ所に拡大し、
1億の家庭に1時間で生鮮食品を
とどけようとしています。
これは壮大なビジョンというしかありません。
 
 

3. グループの強みを発揮

 
テンセント系には、京東の7Freshの
他にも、盒馬鮮生を意識した業態が
複数あります。
グループのスーパー永輝超市が、
2017年から展開をはじめた
「超級物種」です。
 
ハイエンドの食品スーパーに、
調理をプラスした混合形態です。
OMOなのかフードデリバリーなのか、
確かにもう境界はなさそうです。
 
アプリには、盒馬鮮生と同様、
3キロ以内最短30分と表示しています。
昨年11月末時点で61店舗を展開しています。
目標はとりあえず100店舗です。
またグループの美団も「小象生鮮」という
OMO業態を7店舗出店しています。
 
このようにテンセント系は、
ゆるやかな“連盟”の強みを生かし、
多様なチャレンジャーを生んでいます。
これは風土なのでしょう。
 
 
 

まとめ

 
さらにアリババ系、テンセント系に
属さないチャレンジャーも続々と
登場しています。
中国の生鮮OMOはまさに百花繚乱で、
目を離せない面白さです。
次回は生鮮以外の
OMOについて検討しようと思います。
 
 
参照
http://tech.qq.com/a/20180321/021069.htm
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1609553594826275147&wfr=spider&for=pc
https://pe.pedaily.cn/201809/435569.shtml
 
 
 

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