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余額宝って何?アリババ金融事業の成功を決定付け、世界で最も成功したMMF

2019.02.16
Category: 執筆記事
執筆者/編集担当者: nakajima

 

はじめに

 
余額宝は2013年6月、
アリババの金融子会社、
アント・フィナンシャルの発売したMMF
(Money Management Fund
 換金性の高い公社債ファンド)です。
 
発売と同時に大ヒットし、それは、中国人の
生活スタイルにまで影響を及ぼしました。
そしてアリババの事業展開にも大きなはずみを
つけます。
詳しく見ていきましょう。
 
 
 

余額宝の成功と新商品の登場

 

1. 出し入れ自由、高金利

 
余額宝は、アリババのモバイル決済アプリ、
アリペイから出し入れ自由の上、
銀行定期預金より、はるかに高い利息を
得られます。
 
昨年4月までは、4%近い利率を保っていました
(現在は2%台後半)。
当然のように、人気は沸騰しました。
現在、アリペイのユーザー数は
約8億7000万人、そのうち余額宝の利用者は
3億人を超えています。
 
これまでに4回も受け入れ限度額が
引き下げられ、現在は1日の預入限度額2万元、
総額10万元に制限されています。
2%台後半に下がったとはいえ、
銀行の1年定期1.5%に比べれば、
まだ2倍の水準です。
 
余額宝の出現は、国民の分散投資の
期待によく応え、もともと高かった中国人の
金融リテラシーに火をつけました。
今や中国理財産品(金融商品)の
“神器”とまで呼ばれています。
 
 

2. 銀行は苦境に

 
銀行側は対応を迫られました。
余額宝の資産管理をしている「天弘基金」の
資料(2018年第一四半期)によると、
債権投資は12%に過ぎません。
60%は銀行預金に回っています。
 
つまり銀行は、個人顧客を取られたうえ、
アリババに金利を払っていることになります。
踏んだり蹴ったりです。
 
またアリババは「花唄」「借唄」などの
ローン商品でもヒットを飛ばした結果、
貸し借り、支払い、すべてアリペイ上で
操作可能となりました。
このため銀行離れは急速に進み、
80后90后の40%は銀行支店など金融機関へ
行ったことがない、という調査もあります。
 
銀行は、新しい金融商品の開発や、
支店の無人化、人員削減を迫られました。
しかし、2016年には、アリババを始めとする
IT大手、BATJとの提携を選ばざるを
得ませんでした。
 
 

3. 新商品の登場

 
2018年第三四半期、余額宝の規模は
1兆9300億元(31兆2000億元)に
達しています。
日本の国家予算の3割相当です。
規模は1300億元縮小しましたが、
資産全体が1400億元増え、
プラスを保ちました。
しかしこの頭打ちは話題となりました。
 
その理由には、預入れ制限の他に、
さまざまな金融商品の登場があります。
銀行は銀行で努力を重ね、
高金利の新型理財産品を発売しています。
 
中国銀行(国有四大銀行の最下位)の
理財産品リストには、最低預け入れ単位5万元、
期間3ヵ月~1年、利率4.05~4.20%
という商品がいくつも並んでいます。
 
またアリペイからも、新しい投資信託商品を
買えるようになりました。
選択の余地は広がり、中国の個人金融は、
大きく進化しました。
その起爆剤として作用したのが余額宝です。
 
そして金融事業の成功は、
アリババの発展に拍車を
かけることになりました。
マクロ経済指標だけでは
わからない大きな変化があったのです。
 
 
参照
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1615746201812570689&wfr=spider&for=pc
http://www.chinairn.com/news/20181028/100215213.shtml
http://www.boc.cn/fimarkets/cs8/201109/t20110922_1532694.html
 
 
 

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