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中国のコンビニ業界 社会インフラとはなれず、OMO型へ転身で生き残りを図る?

2019.03.22
Category: 執筆記事
執筆者/編集担当者: nakajima

 

はじめに

 
中国のコンビニは、小売業界の主力でもなければ
社会インフラにもなっていません。
日本のように輝く日はくるのでしょうか。
じっくり検討してみましょう。
 
 
 

中国のコンビニが生き残るには

 
 
 

1. 中国小売業、3つの焦点

 
1 新零售(OMO=Online Merges Offline)
 
新零售とは、2016年にアリババの
ジャック・マー会長が提出した概念です。
アリババは「盒馬鮮生」というOMOを
前提とした直営スーパーを運営するとともに、
出資したオフライン小売企業群を
すべてOMO型に改造しています。
 
アプリで発注し、3キロ以内なら
30分~1時間以内に
配達するシステムが中心です。
さらにに店舗すら持たない「毎日優鮮」
という新システムも登場しました。
 
いずれも生鮮食品主体ですが、最近では、
コーヒーの宅配や、フードデリバリーと
区別がなくなりつつあります。
 
2 社交電商
 
社交電商、社区団購などと呼ばれる
C2B共同購入形式の販売方法です。
「2018中国社交電商行発展報告」という
レポートによると、2018年の
社交電商市場規模は、1兆1398億元
(約19兆円)です。
 
この業態は、昨年7月、設立わずか3年で
米国ナスダック市場へ上場した「拼多多」の
成功により、注目を集めました。
以来、新規参入や他の小売業からの進出が
相次いでいます。
 
直近では、蘇寧、毎日優鮮、
小米有品(シャオミ)が参入を表明し、
話題となりました。
 
3 越境Eコマース
 
2019年1月、電子商務法の施行により、
代購業者は小さくない打撃を受けます。
それを見越した正規の越境Eコマース業者と、
全国35カ所にある
「越境Eコマース総合試験区」が
活気付いています。
 
網易考垃、アマゾン、小紅書、寺庫など、
国内ネット通販市場とは一味違うメンバーが、
海外商品を安く供給しようと知恵を
絞っています。
寺庫は、ブランド品の越境Eコマースに、
社交電商を取り入れています。
消費者の品質へのこだわりは強くなる一方です。
 
コンビニは、こうした小売業界の
ホットワードに、ほとんど絡まず、
議論の中心から外れています。
7-11は、イートインスペースなど、
新しい生活スタイルを
持ち込み存在感を放ちました。
 
しかし、今は先進性などありません。
近未来のコンビニはどうなるのでしょうか。
2つの動きが見えています。
それはOMO化と無人化です。
 
 

2. 進むOMO化

 
2018年8月、7-11(北京)は
フードデリバリー大手、美団外売との
提携を発表しました。
それ以前に、7-11(成都)が、
京東到家と、全家(ファミリーマート)も
京東到家と提携しています。
 
7-11北京の提携は、コンビニが、
新零售の軍門に下った総仕上げのように
伝えられました。
中国の無精な若者が、
世界標準のコンビニを打ち負かした、などの
見出しが躍りました。
 
また、日系やネット通販大手系以外にも、
コンビニOMO化の動きが出ています。
 
例えば2014年創業の
「鮮生活」という会社は、
コンビニチェーン「好隣居」「緑城」などの
OMOシステム設計、運用を担っています。
餓了蘑、京東到家など系列とは無関係に、
多数のデリバリー業者と提携しています。
 
 

3. 無人コンビニ

 
より先進性をアピールしているのは
無人コンビニです。
 
アリババは2017年7月、喫茶と売場が
一緒になった無人店「淘珈琲」を出店しました。
200平米、50人収容です。
淘宝アプリを開き、QRコードを
スキャンして入店し、
決算はアリペイで行います。
 
加盟店を募っていますが、費用がかさむせいか、
店は増えていません。
2018年9月の段階で、
1ケタにとどまっているようです。
 
京東は2017年11月、北京の本部内に、
無人コンビニと無人スーパーの実験店を
オープンしました。
 
スーパーの方は「京東X無人超市」という名で
2018年から、吉林省や重慶など各地で出店を
始めています。
入退店の顔識別、支払いの専用アプリが
必要です。
 
その他には、北京繽歌網絡科技の
運営する「繽果盒子」、
深圳市軒宇智能科技の運営する「11分便利店」
F5未来商店の運営する「F5未来商店」などが
あります。
 
この中では、2016年8月から展開を
始めた「繽果盒子」が頭1つ抜けています。
2018年末には500店舗を超え、
ビジネスモデルを確立しつつあります。
 
 

4. 日本型コンビニは死滅?

 
コンビニは、中国小売業の主流から外れ、
日本のように、社会インフラとしての役割が
与えられる日は、もうなさそうです。
ネットインフラ(スマホアプリ)が充実し、
中継点としてのコンビニは必要ないからです。
 
実際に、千禧一代(ミレ二アル世代。
主に1984~2000年生まれ。)の
40%は、金融機関すら行った経験がない、
という調査もあります。
 
 
 

まとめ

 
パパママストアの経営者たちは、
積極的にコンビニ加盟を選ぶでしょうか。
それは難しそうです。
中国のコンビニは、
大きな波に飲み込まれつつあります。
日系各社も中国スタイルに沿って、
別物に変身せざるを得ないでしょう。
 
 
参照
http://www.sz-xuanyu.com/zhaoshang.html
http://www.xinnet.com/xinzhi/63/141252.html
http://www.sohu.com/a/230436012_311820
 
 
 

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