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アリババVSテンセントの戦い、呉越同舟の出資企業が増加、投資局面に変化?

2019.04.24
Category: 執筆記事
執筆者/編集担当者: nakajima

 

はじめに

 
アリババとテンセントは、中国IT巨頭の
2トップ、中国企業株式時価総額の
2トップでもあります。
モバイル決済を始めとする金融、
オフライン小売業の取り込み、
またAI関連のあらゆる局面で、
激しく競い合っています。
 
 
 

どうなる2019年のアリババVSテンセント

 
これは中国IT界をけん引する、
強力なエネルギーとなりました。
ところがその局面が変化しています。
共同出資企業が増えているのです。
2019年のアリババVSテンセント戦は
どうなるのでしょうか。
展望して見ましょう。
 
 

1. 衆安保険

 
アリババ、テンセントの共同出資企業としては、
中国初のオンライン保険会社「衆安保険」が
有名です。
2013年、設立時の株主構成は、
アリババ19.9%、テンセント15.0%、
中国平安保険15.0%、3社合計49.9%、
その他投資会社5社50.1%で
スタートしました。
 
基本は損保で、企業または家庭の財産保険、
貨運保険、責任保険、信用保証保険、
自動車保険などを扱います。
2015年には、ネット保証金保険“衆楽宝”が
最も革新性を備えた保険、に選出されました。
2017年9月には香港市場へ上場しています。
 
2018年の保険料収入は112億557万元、
前年比89%増と急成長し、
全国損保ランキング12位です。
ただしまだ利益は計上できていません。
 
平安保険の馬明哲董事長が、
IT巨頭から学ぶことは多い、
と謙虚な態度で、アリババの馬雲、
テンセント馬化騰を迎え入れ、
共同事業が実現しました。
同社の成功は、
三者それぞれに大きな影響をもたらします。
 
 

2. 趣頭条、小紅書、B站

 
3月末、アリババは趣頭条に対し
1億7100万ドルの投資を行いました。
趣頭条は、次の時代を担うとされるPKQ 
P=Pinduoduo(拼多多) 
K=Kuaishou(快手) 
Q=Qutoutiao(趣頭条)の
一角に位置する、
新世代のニュース、情報アプリです。
 
設立わずか2年4カ月にして
米国ナスダック市場へ上場しています。
テンセントは7.7%の株主でした。
そこへアリババが割り込んできた格好です。
 
これについて、某ニュースサイトは、
IT巨頭の減速気味の投資市場に対する
“飢餓感”が背景にあると分析しています。
こうしたケースは初めてではありません。
すでに小紅書とB站の例があります。
 
小紅書は、越境ECと口コミ、
投稿が一緒になった独自のサイトとして、
近年ユーザー数を急速に伸ばしています。
ここもやはりテンセントが
先行して出資していました。
 
それが2018年6月のシリーズD融資の
インベスターには、アリババとテンセントが
仲良く並びます。
テンセントには
WeChatミニプログラムなどの
ネット資源が、アリババには、物流網や、
天猫国際など越境ECの資源があります。
 
今後は、上手く二頭立ての馬車を
御すことができるかどうかが見どころです。
 
Bili Bili(B站)は、
動画視聴共有サイトを中心に
“若者流行文化コミュニティ”を
形成しています。
広告に頼らないビジネスモデルで他の
動画サイトと一線を画し、
高い人気を獲得しました。
 
B站も昨年3月、米国ナスダック市場に
上場しています。
半年後の10月、テンセントは新株を引き受け、
出資比率は12.27%となりました。
 
ところが直後の11月、アリババは
発行済み株式を取得する形で出資します。
持ち株は10%前後になったと見られ、
テンセントに拮抗しています。
そしてこちらも2頭立て馬車を形成しました。
 
 

3. 新プロジェクト始動

 
趣頭条、小紅書、B站の3社は、
いずれも人気絶頂のアプリで、投資家としては、
ぜひとも投資したい銘柄でしょう。
一方3社は、テンセント、アリババ、
それぞれのもつ資源を有効利用したい。
今のところ、
両者のバランスはとれているようです。
 
3月末、もう1つのビッグニュースが
伝わりました。
それは大手企業が集結して、
配車アプリのトップ滴滴出行に挑む基金を
創設するというものです。
南京領行という投資会社が
主導して97億6000万元を集めます。
 
蘇 寧(小売り) 19%
一 汽(自動車) 15%
東 風(自動車) 15%
長 安(自動車) 15%
 
残り36%を、アリババ、テンセント、世嘉利、
無錫飛叶などで負担する計画となっています。
自動車メーカーがIT巨頭を
巻き込んだような形となり、
大変興味深い構成です。
滴滴出行の強力なストッパーと
なるのでしょうか。
 
 
 

まとめ

 
テンセントは、その滴滴と、
同社に挑んでいる美団、
双方の株主でもあります。
これは仁義なき戦いなのでしょうか。
 
しかし、それよりも有望投資先の減少に対する
“飢餓感”の方が大きそうです。
そうすると今後もこうしたケースは
増えるしょう。
 
それは中国IT業界全体の曲がり角を
示しているのかも知れません。
あるいは馬化騰のいう“デジタルチャイナ”
の建設が完成に近付いているのかも知れません。
今年の展開は見ものです。
 
 
参照
http://finance.cnr.cn/txcj/20190329/t20190329_524560157.shtml
https://www.toutiao.com/a6673698278376210951/
https://baijiahao.baidu.com/s?id=1609043091676563411&wfr=spider&for=pc
 
 
 

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